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リスト::天使の辞典::『砂の器』篇::観光

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観光【かんこう】①映画版『砂の器』の前半の大部分は、丹波哲郎森田健作演じる刑事が全国各地を捜査してまわるシーンであり、そう考えると同作は一種の「観光映画」として観ることもできる。②ちなみに、『砂の器』が公開されたのは、ちょうど日本の再発見を謳った国鉄のキャンペーン「ディスカバー・ジャパン」が展開されていた時期にあたる。同時に、田中角栄のぶちあげた「日本列島改造論」により、日本の古きよき風景は急速に失われていた。『砂の器』は、そうした失われゆく日本の風景をフィルムに収めた「最後の映画」ともいえる。③はっきりいって、この映画の前半における丹波哲郎は、仕事にかこつけて方々へ旅行に出かけているだけにしか見えない。

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