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黒田硫黄

黒田硫黄

【くろだ-いおう】①こういうサブカルファン好きのしそうな、作家性の強いマンガ家は往々にして遅筆で寡作であることが多いが、彼の場合は筆も早く――それもほとんど下書きもせずペン入れしていくのだという――単行本もすでに10冊を越える(いや、デビュー10年でこの冊数はまだ少ないほうか)。②また、この手の作家のマンガがアニメ化されることもあまりないが、周知の通りこの夏(2003年)には、連作『茄子』の一編「アンダルシアの夏」がアニメ映画化され、しかも監督はスタジオジブリ出身のアニメーターである高坂希太郎と、ことごとくこれまでの「サブカルマンガ家像」(ま、もしそんなものがあったとして)をくつがえす。③しかし考えてみれば、一般的には大メジャーとされるマンガ家が、きわめてマイナーな傾向の強い作品を描き続ける例はこれまでにもあったわけで(ex.手塚治虫藤子・F・不二雄など)、逆に言えばメジャーになればなるほどマイナーな作品を描いても許される立場となるのかもしれない。だとすれば、黒田は今後ますます渋い作品を大量に描いていくことになるかも!?④ちょうど『コミッカーズ』といったマンガ技術のノウハウ本が一般化していった時期にあって、作画に筆(筆ペンか?)を用いスクリーントーンもほとんど使わない、作画の道具や技術という点から見れば古典的ともいえる黒田のような作家が最先端と目されていったのは興味深い(筆で描く作家は黒田以外にも柏木ハルコなど最近多いが)。⑤最近のマンガ家のなかでは、食べ物を旨そうに描くことのできる数少ない人。食欲を促すマンガとしては黒田の『茄子』と、久住昌之谷口ジローの『孤高のグルメ』が双璧を茄子……もとい成す。⑥一時期黒田を女性と勘違いする読者が多かったのは、「まるいもの」(『大王』所収)で自身を女の子として描いていたからではないだろうか?⑦個人的には『大王』に収録された「THE WORLD CUP 1962」の映画化を希望。ケネディ大統領が出てくる部分は、『13デイズ』あたりからのパクリでいいので。⑧よしもとよしともとのコラボ「あさがお」は必見。⑨2007年には代表作のひとつ『セクシーボイス アンド ロボ』が木皿泉らの脚本によりテレビドラマ化された。主人公のニコは原作以上にキュートに、ロボは原作以上にヤバイ人に描かれていた。

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